先日、丸善で新しい万年筆をお迎えしました。
タイトルの通り、セーラー万年筆のプロフィット21 長刀研ぎです。
購入の経緯
なんだか長刀という名前のすごいペン先があるらしい、と知ってからいつかその万年筆で文字を書いてみたいと思っていました。
ですが、買いたくても商品を売っているのを全く見かけたことがないのです。
中古万年筆でも、売りに出たものはすぐに sold out ですし、幻のような存在でした。
それが、ふらりと入った丸善に並んでいたのです。それも10本程も!
欲しいなと心惹かれたのですが、衝動買いは良くないとひとまず保留しておりました。まあ、たくさんあるのですぐになくなりはしないだろうなと思って。
その後、9月28日のセーラーのプレスリリースを知ったのです。
セーラー万年筆独自のオリジナルペン先万年筆 10月5日(金)より販売再開
これに伴い、従来仕様 の製品は全て廃番とし、新たな仕様・価格にて生産・販売を行います。
■ 製品仕様について
① 展開アイテム 長刀研ぎ ゴールドトリム(中細、中字、太字)、長刀研ぎ シルバートリム(中細、中字、太字)、長刀コンコルド、クロスポイント、 クロスコンコルド、クロスミュージック、長刀ふでDEまんねん、長刀エンペラー(中細、中字、太字) 以上、全14アイテム(字幅展開を含む)
② 製品特長
・ペン先には、オリジナルペン先シリーズ専用の刻印
・キャップリングには、七宝の技術をベースに金属文字を彫り込み樹脂を埋め込んで研ぎ出したオリジナル仕様
・首軸はオリジナルペン先シリーズの専用サイズ
・胴内部へ金属パーツを搭載することで重量バランスを改良、心地良い筆記感を実現
・オリジナルペン先シリーズ専用の引き出し型ケース入り
ペン先の刻印、キャップリング、主軸のサイズ、重心バランスなどが変更されるようです。
あわせて価格改定も行われるそうです。
■ 価格改定について
長刀研ぎ万年筆 25,000円 → 50,000円
長刀エンペラー万年筆 35,000円 → 60,000円
長刀コンコルド万年筆 30,000円 → 55,000円
クロスポイント万年筆 45,000円 → 70,000円
クロスコンコルド万年筆 45,000円 → 70,000円
クロスミュージック万年筆 50,000円 → 75,000円
長刀ふでDEまんねん万年筆 25,000円 → 55,000円
職人さんの熟練した技術が必要だというペン先なので、今までの価格が安かったのだと思いが、これは改定前の万年筆を買うタイミングなんじゃないの?
すぐに売り切れちゃうよね?
思い立ってすぐに、丸善に直行しました。
お店にはひとつだけ小さなサイズの長刀研ぎの万年筆があったのですが、それは売り切れていました。
私が購入したプロフィット21は、中細、中字、太字がそれぞれ3本ずつ並んでいました。あと、プロフィット21銀が1本ありました。
その中で、中細と中字を試筆させてもらい、中細に決めてから中細の3本とも試させてもらい、その中から一番しっくりきた一本を選ばせていただきました。
ペン先の美しさ
21Kの大型ニブです。
しゅっと先の尖った形をしています。ほんとうに美しい。
書き心地
上が、長刀研ぎで書いた文字
下が、同じくセーラーのプロフェッショナルギアΣ 中字で書いたものです。
字が上手でないのはまあ置いといて、長刀研ぎの文字は明らかに違いますよね。
特筆すべきは、始筆と左はらいの美しさです。
始筆が本物の筆で書いたかのような形になるのです。
始筆が美しいと文字がきゅっと引き締まったように感じます。
左はらいも自然に太さに変化がでるのです。
ニブの形
丸っこい形ではなく、長刀の形状をしています。
これにより字幅に変化がついて筆のような書き味になるのでしょう。
万年筆の角度を変化させると、いろんな文字を見せてくれてたのしいのです。
この万年筆は、速記に使うというものではなく、ゆったりと書道を楽しむように文字を楽しみたくなる万年筆です。