10月5日からセーラー万年筆の新しい長刀研ぎ万年筆が販売開始されましたね。
まだ写真でしか見ていないけれど、高級感が増していて素敵なデザインです。
その再販開始の少し前に購入した、旧型の長刀研ぎ。
使い始めてはや2週間弱が経ちました。
ペン先の形にも慣れてきたところで、ますます書く楽しさが広がっています。
とにかく長刀研ぎさえあれば全てをカバーするんじゃないの?というくらいの可能性を持っているのです。
筆記角度による太さの違い
長く研ぎ出されたペン先のため、筆記角度を変えると太さが変化します。
私が持っているのは中細の長刀研ぎですが、下の写真のように太字から極細までの文字が自在に書くことができます。
どの太さの文字も、自然に書くことができます。
ペン先の形
この特徴的な長いペン先。
横からの写真で分かるように、ペン先の曲面の角度が一定ではないので、どの部分が紙と接するかで太さが変化するのです。
書ける線の特徴
縦に長くなったペン先なので、寝かせた時の線は、横線が太く縦線が細くなります。
ペン先を上に向けて普通に線を引くと、左側のような線になります。
漢字を書く時には、縦線が太く横線が細い線が必要になります。
なので、ペン先が左上を向くように書かねばなりません。
まさしく書道で筆の先を向ける方向にペン先を向けて書くのです。
そのようにして書いた線が、写真の右側になります。
ちょっと書道っぽい線に近づきました。
ふつうの万年筆は丸い点で書いている感覚がありますが、長刀研ぎの場合は縦長の線で書いているようです。ちなみに、ミュージックニブは横長の線ですね。
この縦の線で書く感覚が、とても筆で書く感覚と似ていて、書く楽しさを増幅させているようです。
より美しい文字を書くためには、始筆のペン先を入れる角度、送筆の筆記角度、終筆の止めの時の寝かせ方に気を配らなければなりません。
書く時の気持ちが文字によく表現されてくる万年筆なのです。
とても奥が深くて、だからこそおもしろい。
魅力的な万年筆です。